季節は風が薫る頃となりました。参道を始め神社の境内は木々の緑に覆われ、土のある所にはどこでも草がぐんぐん伸びてきて(そろそろ草刈りも始めねば)、一年の内で最も命の力を感じる頃です。
今、神社境内では様々な変化が起こりつつあります。最も目に付くのは境内沿いのバス通りに組まれた大きな鉄骨ですが、橋梁を造っているわけではなく、都道拡幅に伴って境内沿いに垂直擁壁を造るための構造物です。長い杭を打つための重機が載る構台なのです。擁壁ができれば撤去されるものです。(上写真)
また平成29年の竣工を計画しています参集殿新築工事を見据えて、ご社殿右側の境内整備工事の最中です。今年8月25日のお祭りには竣工しますので、お祭りにお出での際には境内の変化に気づかれると思います。
目立つ変化ではありませんが、大事な変化があります。当地域の今井という地区に弁天様が昔から祀られていました。将来の護持を慮って平成13年、菅原神社に移管されましたが、年月を経る内にその周辺は開発が進み、近い将来に弁天社そばの都道の拡幅も予定されており、弁天様を祀るに相応しくないと判断して、神社境内にお遷しいたしました。仮殿遷座祭を斎行して、今は仮安置の状態ですが、近々本殿遷座祭を斎行いたす予定です。
そもそも弁天様はインドヒンズー教の水の女神(サラスバティ)ということですが、音楽や知恵や富の神として日本の七福神のお一人にも成られました。もちろん水の神様としてのご性格は変わることなく、弁財天として著名な江ノ島も厳島も海辺ですし、各地域でも水に関わる神様として水辺の各所に祀られています。ですから神社境内でも池(今、水は池の下を流れていますが)の側にお祀りすることにいたしました。
境内には昔から火の神、愛宕様が祀られています。弁天様をお迎えしたことで、奇しくも火と水の神々をお祀りすることになりました。とても有り難いことで、多くの皆様にご神徳をお分かちしたく存じます。参道階段下の左手にご鎮座の予定ですので、天神様にご参拝の折には、お立ち寄りご参拝ください。(下写真)